USM Haller(USMハラー)の組み立て手順

USMハラーの特徴といえばなんといってもその拡張性と可変性。
ライフスタイルの変化に合わせてかたちを変えて使用できるという、他の家具にはない特性があります。
それでいてデザイン性も高くどんなインテリアにもなじむノイズの少なさから幅広い層に人気があり、二次市場でも高値で取引されています。
そんなUSMハラーですが、組み立てや組み替えとなると自分でするのにはノウハウや工具がなくハードルが高いのが現状。
直営店や正規代理店で購入された方であればアフターケアもありますが、これだけ二次市場で取引されていることを考えると多くの方が購入したそのままの形で使用し、ライフスタイルに合わなくなった際は手放しているのではないかと思います。
せっかくの拡張性・可変性が生かされずに手放されているUSMハラーがあるのであれば、それらがより愛されることを願いたいです。
ライフスタイルに合わせて形を変えられる特長をより生かして永く活躍できるようになればいいな、と考えここにコラムとして記しておこうと思います。
念のためですが、組み立て・解体はくれぐれも自己責任でお願いいたします。また、当コラムでは組み立て・解体をしてみようという方に助けになれば幸いですが、組み立て・解体を推奨する旨のものではありません。ご理解くださいませ。

USMハラーの大まかな組み立て手順

USMハラーの組み立ては簡単にいうと

1.ジョイントボールとコネクタの接続
2.コネクタとチューブの接続
3.パネルの取り付け
4.ドアの取り付け

という手順になります。
パーツを組んでいくという点ではレゴブロックなどと似ているように感じるかもしれませんが、手順とちがう組み方をすると後々詰むことがあります。
その場合はまたバラしてやり直し、ということにもなってしまいますのでこの手順だけは頭に入れておいてください。
次章からはひとつひとつの手順について解説していきます。

1.ジョイントボールとコネクタの接続

ジョイントボールとはUSMハラーを構築するフレームの関節にあたるパーツ。
USMハラーの顔ともいうべきパーツで、USMハラーのロゴにもこのジョイントボールが採用されています。

このボールにチューブと呼ばれる筒状のパーツがつくことで骨組みを形成します。
ボールの材質はクロームメッキ加工された真鍮。キズに強く高級感のある光沢があります。

構造としてはX軸に2つ、Y軸に2つ、Z軸に2つ、計6つの穴が空いており、それぞれがねじ切りされています。
この穴にコネクタと呼ばれるパーツが接続され、そのコネクタとチューブが繋がることでフレームが形成されていきます。

この接続機構のすばらしい点は、組み立て式でありながらかなりの対荷重があるというところ。
しっかりと締め上げて組み立てればぐらつきもなく、重いものを乗せたり棚の中に入れたりしてもフレームがゆがむ、ということがありません。
特につなぎ目というのはガタがきやすそうな部分に感じますが、そんな心配がないくらい誰でもしっかり頑丈に接続することができます。

ボールの穴の内部はねじ切りされていると書きましたが、それらの穴は貫通して繋がっています。
つまり反対側の穴からレンチを通すことが可能なのです。
次章のコネクタのしくみでくわしく後述しますが、この機構のおかげでUSMハラーの棚をどんな形に組み上げることが可能になっています。

次はコネクタのしくみについてお話しします。
コネクタは円柱形のパーツで、先端にねじ切りされたでっぱりがあり、その先端は六角のかたちの溝があります。
また、お尻側にも六角の溝があります。
この六角の溝に関してはチューブとの連結の際に使うものなのでここでは説明を省きます。

ジョイントボールとの接続はボールのねじ穴とコネクタのねじ切りされた凸部分が連結することで可能となります。
通常のねじの要領で時計回りにコネクタを回すとつなぐことができます。
この際に注意すべきポイントは、最初からガチガチに締めてしまわない、ということです。
のちほどの作業工程でコネクタとチューブを接続するのですが、その際にチューブ内にコネクタが入らなくなってしまうためです。
コネクタの構造として、六角を回すかジョイントボールとのねじをきつく締めるかすると外殻のアルミパーツが押し込まれてコネクタの径が太くなります。
これによってチューブ内でコネクタがしっかりと固定されるのですが、先にジョイントボールとつないだタイミングで締めすぎてしまうとチューブに入れる前にコネクタの径が太くなってしまってチューブ内に入らなくなってしまいます。
覚えやすいやり方としては、一度コネクタのねじを普通に締めてから少しゆるめ、コネクタの径の太さが均一に細くなっているのを確認する、というのが良いかと思います。

USMハラーを組み立てる際の手順としてはまずこのジョイントボールとコネクタの接続からはじまりますので、間違えないように覚えておきたいところです。

2.コネクタとチューブの接続

次はコネクタのしくみについてお話しします。
コネクタは円柱形のパーツで、先端にねじ切りされたでっぱりがあり、その先端は六角のかたちの溝があります。
また、お尻側にも六角の溝があります。
このパーツの役割は2つあり、ひとつはボールと接続すること。もうひとつはチューブとしっかり固定されることです。
ひとつめについてはこちらの章で触れましたが、先端のねじ溝とボールがつながり外から六角レンチで回すことで2つをしっかりと固定することができます。
このひとつめに関してはUSMハラーの構造を詳しく知らない人でもなんとなく想像がつくと思います。
おそらくこの穴から工具をつっこんで回すんだろうな〜、と。

ただ、USMハラーのモジュールシステムがよくできているのはもうひとつのチューブとの連結、この機構の秀逸さです。
コネクタの表面には不思議なかたちの溝が掘られたアルミ製の外殻がついています。
この部分がチューブと接続する際の重要な機構になっています。
コネクタとチューブの径の大きさは、コネクタの方がひとまわり小さくちょうどチューブにすっぽりと入る大きさになっています。
ただ、中にコネクタを入れただけではすぽっと抜けてしまうため、チューブ内部にしっかりと固定しなければなりません。
どのようにチューブとコネクタを固定するかというと、両端にある六角の溝をレンチで締めることで頑丈に固定することが可能です。

なぜレンチで締めるとチューブ内のコネクタが固定されるかというと、レンチで締めたことでコネクタの表面のアルミパーツの径が太くなり、チューブ内部を押すかたちでコネクタとチューブがガチガチに接続されます。
説明が足らなかったと思うのでもう少し詳しく話すと、このアルミパーツは2枚1組で構成されており、2枚の間の隙間は、通常時はこのようになっているのですが、レンチで締められた際は上下から内側に押されるためこのように片方のアルミパーツに乗り出したような状態になります。
チューブ内部の径とコネクタの径は通常時でぎりぎりコネクタが入るくらいのサイズの違いなので、アルミパーツが重なることで径が大きくなり、内部で固定される、という仕組みです。
この六角は頭とお尻、どちらを回しても同じくアルミパーツが膨張します。
ボールに貫通した穴があいているのはボール側からでもチューブ内のコネクタのねじ締めが可能になるからです。
ボール側から回せるならなんでコネクタのお尻側にも溝がついているの?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、これは組み立ての都合でボール側の穴に別のチューブがすでに接続されている場合は外から締めることができません。
その際はチューブの反対側からコネクタのお尻部分をレンチで締める必要があるのです。
USMハラーの専用工具のひとつに、このチューブ内の六角を締めるためのとても長いレンチがあるのですが、これはキャビネットを組み立てる際などはかならずチューブの反対側から締めないといけない箇所が出てくるためです。
また、お尻側の六角の溝は頭側よりも大きいサイズの溝になっており、これはおそらくチューブの反対側から締める際に太いレンチの方がしっかりと溝にはまって回しやすいからかと思います。
機構自体も秀逸ですが、細かい部分への配慮も本当に良く考えられているなあ、と感心します。

3.パネルの取り付け

フレームが組み上がったらあとはここにパネルをつけていけば、完成のイメージにぐっと近づきます。
パネルの構造についてですが、側面がチューブの形に沿って湾曲したような曲線を描いています。
側面のカーブは少ししなるようになっているので外側からはめこむことが可能です。
コツとしてはパネルの四つの角をそれぞれ押していくイメージで、まずどこかひとつの角のチューブにパネルの側面を沿わせ、て、残りのパネルの角を優しくゆっくりと力を加えてはめていきます。
注意したいのはパネルの真ん中は押さないこと。真ん中を押してもはまりませんし、パネルが曲がってしまう原因になります。
パネルを取り付ける向きは基本的に外側からでOKですが、底面は内側からはめます。(要は見える面を天面にするようにはめればOKです)
キャビネット内部の仕切りのパーツなどはどちらの向きでも構いませんが、どちらか側の向きで揃えるか3列の場合は左右対称にしても良いかと思います。

4.ドアの取り付け

 


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