チューブとコネクタの接続方法

USMハラーの魅力といえばなんといってもその拡張性。
その拡張性をなしえているのは秀逸な機構の各パーツたちです。
ここではチューブとコネクタの仕組みについて解説し、その二つがどのように接続されるかをできるだけわかりやすくお伝えしようと思います。

ジョイントボールの構造

ジョイントボールとはUSMハラーを構築するフレームの関節にあたるパーツ。
USMハラーの顔ともいうべきパーツで、USMハラーのロゴにもこのジョイントボールが採用されています。

このボールにチューブと呼ばれる筒状のパーツがつくことで骨組みを形成します。
ボールの材質はクロームメッキ加工された真鍮。キズに強く高級感のある光沢があります。

構造としてはX軸に2つ、Y軸に2つ、Z軸に2つ、計6つの穴が空いており、それぞれがねじ切りされています。
この穴にコネクタと呼ばれるパーツが接続され、そのコネクタとチューブが繋がることでフレームが形成されていきます。

この接続機構のすばらしい点は、組み立て式でありながらかなりの対荷重があるというところ。
しっかりと締め上げて組み立てればぐらつきもなく、重いものを乗せたり棚の中に入れたりしてもフレームがゆがむ、ということがありません。
特につなぎ目というのはガタがきやすそうな部分に感じますが、そんな心配がないくらい誰でもしっかり頑丈に接続することができます。

ボールの穴の内部はねじ切りされていると書きましたが、それらの穴は貫通して繋がっています。
つまり反対側の穴からレンチを通すことが可能なのです。
次章のコネクタの仕組みでくわしく後述しますが、この機構のおかげでUSMハラーの棚をどんな形にも組み上げることが可能になっています。

コネクタのしくみ

次はコネクタのしくみについてお話しします。
コネクタは円柱形のパーツで、先端にねじ切りされたでっぱりがあり、その先端は六角のかたちの溝があります。
また、お尻側にも六角の溝があります。
このパーツの役割は2つあり、ひとつはボールと接続すること。もうひとつはチューブとしっかり固定されることです。
ひとつめについてはこちらの章で触れましたが、先端のねじ溝とボールがつながり外から六角レンチで回すことで2つをしっかりと固定することができます。
このひとつめに関してはUSMハラーの構造を詳しく知らない人でもなんとなく想像がつくと思います。
おそらくこの穴から工具をつっこんで回すんだろうな〜、と。

ただ、USMハラーのモジュールシステムがよくできているのはもうひとつのチューブとの連結、この機構の秀逸さです。
コネクタの表面には不思議なかたちの溝が掘られたアルミ製の外殻がついています。
この部分がチューブと接続する際の重要な機構になっています。
コネクタとチューブの径の大きさは、コネクタの方がひとまわり小さくちょうどチューブにすっぽりと入る大きさになっています。
ただ、中にコネクタを入れただけではすぽっと抜けてしまうため、チューブ内部にしっかりと固定しなければなりません。
どのようにチューブとコネクタを固定するかというと、両端にある六角の溝をレンチで締めることで頑丈に固定することが可能です。

なぜレンチで締めるとチューブ内のコネクタが固定されるかというと、レンチで締めたことでコネクタの表面のアルミパーツの径が太くなり、チューブ内部を押すかたちでコネクタとチューブがガチガチに接続されます。
説明が足らなかったと思うのでもう少し詳しく話すと、このアルミパーツは2枚1組で構成されており、2枚の間の隙間は、通常時はこのようになっているのですが、レンチで締められた際は上下から内側に押されるためこのように片方のアルミパーツに乗り出したような状態になります。
チューブ内部の径とコネクタの径は通常時でぎりぎりコネクタが入るくらいのサイズの違いなので、アルミパーツが重なることで径が大きくなり、内部で固定される、という仕組みです。
この六角は頭とお尻、どちらを回しても同じくアルミパーツが膨張します。
ボールに貫通した穴があいているのはボール側からでもチューブ内のコネクタのねじ締めが可能になるからです。
ボール側から回せるならなんでコネクタのお尻側にも溝がついているの?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、これは組み立ての都合でボール側の穴に別のチューブがすでに接続されている場合は外から締めることができません。
その際はチューブの反対側からコネクタのお尻部分をレンチで締める必要があるのです。
USMハラーの専用工具のひとつに、このチューブ内の六角を締めるためのとても長いレンチがあるのですが、これはキャビネットを組み立てる際などはかならずチューブの反対側から締めないといけない箇所が出てくるためです。
また、お尻側の六角の溝は頭側よりも大きいサイズの溝になっており、これはおそらくチューブの反対側から締める際に太いレンチの方がしっかりと溝にはまって回しやすいからかと思います。
機構自体も秀逸ですが、細かい部分への配慮も本当に良く考えられているなあ、と感心します。


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